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【6】この家にします|意思表示から顔合わせまでの流れとやりとり

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前回の記事では、古民家を「購入しよう」と心を決めるまでのことを書いた。

今回はそこから先。

不動産会社に購入の意思を伝えてから、実際に売主や関係者との顔合わせを経て、金額や条件が最終確定するまでのプロセスを、備忘録も兼ねてまとめておく。

目次

購入の意思を伝えたあと

購入します、と不動産会社に伝えたのは、最終的な金額の合意が取れてからで、こちらから「この金額では難しいので、下げていただけるなら検討したい」と先に伝えていました。

そのやりとりの中で、「このくらいまで下げてもらえるのであれば購入します」という意思表示を行い、売主側からもその条件で了承を得られたため、そこで初めて「では買います」と口頭で伝えた。

この物件には農地が付属していたが、正直こちらとしては必須ではなかった。

すでに宅地がかなり広くあったので、農地までは望んでいなかったのが本音。

ただ、売主の方が「農地とセットでないと売却できない」という意向を持っておられたため、結果的には農地も含めた形での購入となりました。

元々の売出価格に対しては、農地と建物あわせてある程度まとまった金額の値下げが行われていて、そこには「農地も含めて一括で手放したい」という売主の事情も反映されていたと思う。

農地取得の経緯と補足

農地の取得については、一般的には制約が多く、簡単には購入できないイメージがある。

たとえば「農業に従事していること」「農地転用の必要性」など、状況によって対応が大きく異なり、私の場合は工務店や司法書士の方がうまく調整してくれたことで、農地転用をせず農地のままで取得できる形に整えてもらうことができました。

ただしこれはあくまで私個人のケースであり、地域差や窓口の対応方針、物件の状況によって結果は変わってくると思います。

また、「農業に従事する」とされる要件や解釈についても、どこまでの作業がそれに該当するか、どんな書類をどう準備するかといった点には、かなり幅があると思われます。

※このあたりの詳細な流れや提出書類の中身については、私の状況や関係機関とのやりとりに強く依存する内容でもあり、またプライバシーの面からも、全体に公開する形は難しいと考えています。もし関心を持ってくださる方がいれば、今後どこかで限定的に共有できる方法も検討したいと思っています。

少しだけ補足を

当初、私は農地の取得にはあまり乗り気ではありませんでした。

宅地だけで十分だと考えていましたし、農地を維持する手間も気になっていたからです。

ただ結果的には農地も取得しており、今振り返ってみると、「むしろ取得しておいてよかった」と感じることが多々あります。

まず、農地とはいえ土地そのものはかなり安く手に入りました。

またその農地は母屋のすぐ北側に隣接しており、自分の家のすぐ隣の敷地を自分で所有しているという状態です。

これによって、いわゆる“隣人ガチャ”に悩まされるリスクも避けられる点は、精神的にも非常に大きいです。

さらに、将来的に何かしら用途が出てきたとき(たとえば親世代との同居や何らかの事業など)にも、「土地がある」という事実は安心感につながります。

もちろん、今のところそういった予定が具体的にあるわけではありませんが、うちのような旗竿地の物件の場合、土地を分筆して家を建てるといったことは現実的にはかなり難しい面もあります。

そういった意味でも、すでに広めの土地を自分の名義で確保できているというのは、結果的に良い選択だったと感じています。

手続きは誰が進めるのか

このあたりの手続きや書類作成、申請の段取りについては、不動産会社が中心となって進めてくれたが、Z工務店の担当者もこちら側の立場に立ち、不動産会社や司法書士と連携しながら、様々な場面で手続きの調整に関わってくれていました。

たとえば、水利組合との調整もそのひとつで、私の敷地に入るためには農業用水路の上を通る必要があり、その際にどれくらいの幅を確保すれば良いかなど、現地に応じた調整が必要でした。

そのあたりも、工務店と不動産会社が連携して確認を進めてくれたことで、私自身は特に不安を抱えることなく、流れに沿って対応することができました。

また、住宅の購入やローン契約というのは、金額も大きく、不安要素も多い買い物です。

この手続きで抜け漏れがないか、今やるべきことがきちんとできているのか、本当に相場観に見合った内容になっているのか――

そういった点も、Z工務店の担当者がその都度確認しながら、適切なタイミングで教えてくれたため、細かな手続きや流れをすべて把握していないこちらにとっては非常に有り難かったです。

売主との顔合わせと最終調整

売主の方とは、これまでにも何度か現地で顔を合わせており、すでに一定の関係性がため、この場が“初めての顔合わせ”というわけではなく。

ただ今回は、不動産会社、売主、司法書士、Z工務店、そしてこちら(買主)という関係者全員が揃い、改めて「売買契約に向けた最終調整」を行う場だったので、始まる前はどんな話をするのかいまいちピンと来ていなかったため妙に緊張したのを覚えています。

また、改めて強く感じたのは、不動産会社はあくまで中立の立場だということ。当たり前と言えば当たり前ですが。

買主である自分の希望をその場で伝えるのは、思っているより難しく、たとえば価格の内訳や、農地をどう評価するかといった話は、「これは失礼にならないか?」という迷いもあり、自分からは言い出しにくい。

そこにいてくれたのが、Z工務店の担当者であり、事前に私の希望を聞いてくれていて、会話の中でうまく代弁してくれたのが心強かったです。

話し合い自体は既に金額的な合意ができていることもあり、全体として穏やかに進行。

当日は書面確認と最終的な按分の相談が中心でした。

その中で、売主の方から「按分はそちらに有利なようにしていただいて構いませんよ」と言っていただけたことは、本当にありがたく、印象に残っています。

人の気持ちがやりとりに反映されると、こんなにも安心して手続きを進められるのかと思わされた瞬間でした。

ちなみに按分とは、土地と農地それぞれをいくらにするかと言う話であり、当然家のリフォームは土地で行うので、農地の金額は関係ありません。そのため、住宅ローンの借り入れる金額もあくまで土地の評価額であり、住宅ローンを高く借りるためには、土地の方を高く設定する必要があります。

※購入金額や値下げ交渉の具体的な経緯については、私の事情や契約条件に強く依存する内容が多く、またプライバシーの面からも公開には慎重を要するため、関心のある方に限定して、別の形で共有できる方法を検討しています。

「味方になってくれる存在」の大切さ

売主、不動産会社、司法書士――どの立場の人も、基本的には中立か第三者てあり、だからこそ、購入する側にとって“味方”として寄り添ってくれる存在が必要になる。

購入を決める前から、Z工務店は何度も一緒に現地を確認し、構造や費用の話だけでなく、「この先ここで暮らす」ことへの不安まで含めて話ができました。

距離が近すぎることもなく、かといって事務的でもない、ちょうど良い距離感で向き合ってくれ、その存在があったからこそ、リフォームに向けても自然と前向きな気持ちになれた気がします。

次回予告:契約・住宅ローン申請、そして引き渡し

ここまでが、購入の意思を伝えてから価格や農地の調整を経て、売主との顔合わせを終え、最終的な金額が確定するまでの流れ。

次回は、実際に契約書にサインしたときのこと、住宅ローンの申請手続き(そこまで深い話はありません)、そして「いよいよ自分の家になる」という引き渡し当日の様子を中心に書いていこうと思います。

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